今永昇太のカブスでの活躍に期待できるわけ 左のスプリッターはMLB打者にとって未知の球種 不安材料を挙げるなら... (4ページ目)
【4年ぶりの地区優勝に向けてさらなる補強なるか】
もっとも、今オフのカブスは同地区のミルウォーキー・ブルワーズで監督を務めていたクレイグ・カウンセルを新監督に迎えたものの、マイナーリーグ契約のエドウィン・エスコバー(前DeNA/31歳)らを除くと、加わった選手は今永がひとり目だ。
なかでも、一塁のポジションは空いていて、リース・ホスキンス(前フィラデルフィア・フィリーズ/30歳)と契約を交わすか、カブスからFAになったコディ・ベリンジャー(28歳)を呼び戻しても不思議ではない。パワーヒッターの加入がないと、2023年の後半にOPS.938を記録した鈴木に対するマークはきつくなりそうだ。
合意が報じられた2日後、カブスはトレードを成立させ、マイナーリーガーふたりと交換に、ロサンゼルス・ドジャースからリリーフ投手のイェンシー・アルモンテ(29歳)と昨年メジャーデビューした内野手のマイケル・ブッシュ(26歳)を獲得した。
今永との契約は、ここから開幕までカブスが行なう「補強の幕開け」なのかもしれない。
著者プロフィール
宇根夏樹 (うね・なつき)
ベースボール・ライター。1968年生まれ。三重県出身。MLB専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランス。著書『MLB人類学──名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
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