大谷翔平のトレード期限まで1週間 ダルビッシュ、チャプマン、マグワイア...シーズン途中に移籍した大物たちの「その後」 (2ページ目)

  • 井本佳孝 取材・文 text by Imoto Yoshitaka
  • photo by Getty Images

 ダルビッシュはドジャースで迎えた後半戦、9試合に登板して4勝3敗、防御率3.44、61奪三振。シーズン合計では10勝12敗、防御率3.86と、負け越しはしたがふた桁勝利に到達した。奪三振数は209を数え、MLBで3度目となる"大台超え"を果たした。ドジャースの5年連続となるナ・リーグ西地区優勝に貢献したダルビッシュにとって、ここまでは「及第点」と呼べる働きだった。

 ポストシーズンでも地区シリーズとリーグ優勝決定シリーズに登板して2連勝、29年振りの優勝に貢献したが、最終盤にまさかの展開が待っていた。ヒューストン・アストロズとのワールドシリーズ・第3戦では1回2/3を投げて4失点、第7戦でも1回2/3を投げて5失点でいずれもKO。アストロズに3勝4敗で敗退したこともあり、このワールドシリーズを最後にシカゴ・カブスに移籍したダルビッシュにとっては、厳しいドジャースでの最後となった。

 ほかにも近年の動きでは、キューバ出身の"豪腕左腕"アロルディス・チャプマン(テキサス・レンジャーズ)が2016年シーズン途中にニューヨーク・ヤンキースからシカゴ・カブスへと移籍。ヤンキースで31試合に登板し、3勝0敗20セーブ、防御率2.01と、抑えとして安定感した投球を続けていたチャプマンは、カブスでもストッパーとしての活躍が期待されていた。

 その期待通り、28試合に登板して1勝1敗16セーブ、防御率1.01と抜群の投球を披露。シーズン通算で4勝1敗36セーブ、防御率1.55の成績でナ・リーグ中地区優勝に大きく貢献した。

 プレーオフでは地区シリーズ全試合に登板して3セーブ、リーグ優勝決定シリーズでも、4試合に登板してセーブこそなかったが3試合で無失点。迎えたクリーブランド・インディアンスとのワールドシリーズでは、5試合に登板して1勝1セーブ。カブスにとって108年ぶりとなる世界制覇の貴重な"ワンピース"となった。

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