筒香嘉智はパイレーツと再契約するのか。地元メディアは熱望も交渉を難しくしそうな2つのネック

  • 澤良憲●取材・文 text by Sawa Yoshinori
  • photo by Kyodo News

 米メジャーリーグはレギュラーシーズンが終わり、現在はプレーオフ真っ只中。全米各地で、ワールドチャンピオンを目指す熱い戦いが繰り広げられている。一方でプレーオフに進出できなかったチームは、来季に向けて早くも動き始めている。

 どのチームも、今季の弱点を見直しながら「今オフにどのような補強をするか」という計画を立てている最中ではあるが、これからFAになる選手との残留交渉に着手し始めているチームもある。筒香嘉智が今季途中から所属したピッツバーグ・パイレーツもそのひとつだ。

今季パイレーツでは代打での出場のほか、ライトの守備につくことが多かった筒香今季パイレーツでは代打での出場のほか、ライトの守備につくことが多かった筒香この記事に関連する写真を見る レギュラーシーズン終了から間もない現地時間10月5日、パイレーツのベン・チェリントンGMは、シーズンを総括する記者会見のなかでFAになる選手たちとの残留交渉について語り、残留を希望する選手のなかに筒香がいることを明かした。さらに「今後、数日間で話し合いに入ることを楽しみにしている」とも述べており、筒香が来季もパイレーツでプレーする可能性が急浮上した。

 メジャー2年目の筒香は、8月以降の目覚ましい活躍で大きな注目を集めた。今季は、タンパベイ・レイズ、ロサンゼルス・ドジャース、パイレーツと3球団でプレー。前半戦は打撃不振に苦しみ、2年契約の途中でレイズから放出され、その後のドジャースでは負傷者リスト入りやマイナー降格も経験した。

 しかし、ドジャース傘下のマイナーチームで打撃を徹底的に磨いた筒香は、徐々にその力を取り戻した。そして、選手層が厚くメジャーでの出場機会が見込めないドジャースを自由契約という形で離れ、他に居場所を求めた。ちょうど同じ頃、パイレーツは打撃に期待ができる選手を探していた。長打力に欠け、得点力不足に悩んでいたチームは、マイナーリーグで打撃に復調の兆しが見えていた筒香に興味を持ち、その機会を与える決断を下した。

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