イチローの去就にも影響か。どうなる、ジーターのマーリンズ買収問題 (5ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 選手補強、FAスターの勧誘にまで乗り出すだろう。ヤンキース時代の名物オーナーだった故ジョージ・スタインブレナーほど論議を呼ぶスタイルではなくとも、現役時代と同様、勝てるチームを作るために奔走する姿は容易に想像できる。

 早期にマーリンズのオーナーになったと仮定した場合も、見どころは多い。今後も成績が向上しなかった場合、自身と同じくヤンキースの元ヒーローだったドン・マッティングリー監督を適切なタイミングで解雇するという大きな決断ができるのか。スターを好むローリアはイチローを重用したが、ジーターは衰えも目立つヤンキース時代の元同僚にどんな評価を下すのか。これら以外にも、ジーターが表舞台に立つことによって様々なストーリーが浮上してくるに違いない。

 アメリカ球界にとって、ジーターの出現は喜びだった。そして、このタイミングでのオーナー就任も、MLBにとっての新たな幸福となり得る。先行きは読みづらいが、オーナー業を長く希望していたというジーターが、フィールド外でも再び影響力を発揮する流れになることを望みたいところだ。

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