2017.03.21

WBC初優勝を狙う米国、プエルトリコが
絶好調で侍ジャパンを迎え撃つ

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)史上に残る「ザ・キャッチ」----。第4回大会にしてアメリカ代表がWBC初優勝を飾るようなことがあれば、アダム・ジョーンズの超美技はターニングポイントとして記憶されることになるだろう。

前回覇者のドミニカ共和国を破り、決勝ラウンド進出を決めたアメリカ 強豪同士が1勝1敗で並び、決勝ラウンド進出を懸けて行なわれた3月18日のアメリカvsドミニカ共和国戦。アメリカが4-2とリードして迎えた7回無死、ドミニカのマニー・マチャドが放った大飛球は中越え本塁打かと思われた。しかし、オリオールズではマチャドの同僚でもあるジョーンズが、この飛球をフェンス越えでジャンピングキャッチ。ホームランボールをもぎ取ったスーパープレーで勢いをつけ、アメリカは結局6-3で勝利し、上位進出を決定づけたのだった。

 今大会開始前には、クレイトン・カーショウ、マイク・トラウト、ブライス・ハーパーといった参加を拒否したスーパースターのことばかりが話題になった。彼らがいないのであれば、アメリカ代表は確かに「ドリームチーム」ではないのだろう。

 それでも、ジョーンズ(6試合で2本塁打)は誇りを持ってチームを引っ張り、クリスチャン・イエリッチ(6試合で20打数7安打)、ブランドン・クロフォード(6試合で18打数8安打)、エリック・ホズマー(6試合で21打数8安打)といった、まだ全米的なビッグネームとは言えない好選手たちも全力でプレーしている。

「勝ち続ければ、ファンも僕たちがやっていることに気づくだろう。まずは勝たなければいけない。ドミニカ共和国は前回優勝し、多くのファンが応援してくれるようになった。僕たちもいいプレーを続ければ、観客も増えていくはずだよ」

 1次リーグ終了時にノーラン・アレナドはそう語っていたが、実際に、2大会ぶりの決勝ラウンド進出を果たしたアメリカには、過去にない意気込みが確実に感じられる。