日本人メジャーリーガー誕生50年。先人たちの軌跡を振り返る

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu photo by Getty Images

 1964年に「マッシー・ムラカミ」こと村上雅則選手が日本人初のメジャーリーガーとなってから、半世紀が経ちました。2013年シーズンまでの50年間で、メジャーデビューを果たした日本人選手はちょうど50人。また、今シーズンも田中将大投手がポスティングシステムでの挑戦を表明するなど、1995年の野茂英雄投手から20年連続してメジャーリーグに日本人選手を送り込んでいます。そこで今回は、日本人選手がメジャーリーグで刻んできた50年の歴史を振り返りたいと思います。

1995年に海を渡り、メジャーへの道を切り開いた野茂英雄1995年に海を渡り、メジャーへの道を切り開いた野茂英雄 まずは、メジャーデビューした日本人選手50人の内訳を見てみると、投手が36人と圧倒的に多く、そのうち先発は13人程度で、多くはリリーフとしてメジャーの舞台に立ちました。一方、野手でメジャーデビューを果たしたのは14人。当初は外野手中心でしたが、のちに内野手も加わり、最後はキャッチャーも海を渡りましたので、すべてのポジションで日本人選手がプレイしたことになります。

 50年間を振り返れば、それぞれに歴史的なデビューがあります。「メジャー挑戦のパイオニア」は村上投手と野茂投手ですが、「ア・リーグ初の日本人選手」となったのは、1996年にデビューしたシアトル・マリナーズのマック鈴木投手です。そして1997年にニューヨーク・メッツからデビューした柏田貴史投手は、アメリカ東部に本拠地を置くチームに入団した初めての日本人選手となりました(※)

※村上雅則のサンフランシスコ・ジャイアンツと、野茂英雄のロサンゼルス・ドジャースは、ともにナ・リーグ。1997年に史上4人目の日本人メジャーリーガーとなった長谷川滋利はアメリカ西部に本拠地を置くアナハイム・エンゼルスに入団。

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