【MLB】絶好調レッズ。黄金期以来のシーズン100勝なるか? (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

 そんなチャップマンが今シーズン、さらなる進化を遂げたのです。5月中旬に中継ぎからクローザーに抜擢されたにもかかわらず、現在リーグ1位の35セーブを記録。また、球団新記録となる26試合連続セーブ成功もマークしました。さらにピッチングの内容も驚異的で、66イニングを投げて打たれたヒットはわずか30本。しかも対ナ・リーグの数字を見れば、60回3分の2を投げて自責点2、そして防御率は驚愕の0.30です。

 2009年WBCのときは荒れ球の多いピッチャーでしたが、今シーズンは117奪三振に対し、フォアボールはたったの17個。まるで別人のような安定ぶりです。球界最高のクローザーと言っても過言ではありません。

 現在、レッズの成績は83勝54敗。このペースで勝っていくと、1975年の108勝、1976年の102勝以来となる、シーズン100勝に到達するかもしれません。ビッグレッドマシン絶頂期の勝ち星に、どこまで迫ることができるのでしょうか。久々にプロ野球発祥の地、シンシナティが沸き立って真っ赤に燃えています。残りのシーズン、ぜひレッズの快進撃をチェックしてください。


※ブラックソックス事件=1919年のワールドシリーズは、優勢と見られていたシカゴ・ホワイトソックスがシンシナティ・レッズに3勝5敗(当時は9試合制)で敗退。しかしその後、八百長が発覚。ホワイトソックスの主力8選手が賄賂を受け取ってわざと試合に負けた容疑で刑事告訴された。

記録は現地9月4日現在

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る