【夏の甲子園2025】現地取材記者5人が選ぶ大会ベストナイン前編 聖地を沸かせた珠玉の名プレーヤーたち (5ページ目)
今大会、2本の本塁打を放った日大三の4番・田中諒 photo by Matsuhashi Ryukiこの記事に関連する写真を見る元永知宏氏(ライター)
投手/末吉良丞(沖縄尚学)
捕手/横山悠(山梨学院)
一塁手/田中諒(日大三)
二塁手/奥村凌大(横浜)
三塁手/為永皓(横浜)
遊撃手/川口琥太郎(明豊)
外野手/宮川真聖(山梨学院)
外野手/阿部葉太(横浜)
外野手/松永海斗(日大三)
194センチ100キロの巨体で甲子園を沸かせた山梨学院の菰田陽生、準決勝で164球の熱投を見せた県岐阜商の柴田蒼亮など、2年生の好投手が目立った大会だった。なかでも、2完封した横浜の織田翔希、初戦の金足農戦で3安打完封14奪三振の沖縄尚学の末吉良丞のピッチングは圧巻だった。どちらも選びたいが、優勝投手に敬意を表して、末吉にしたい。
捕手は、打率.677、1本塁打と打ちまくった横山悠(山梨学院)。今大会で目についたのは、低くて強い打球を打つチームの躍進だ。その代表格が4番の横山を中心に単打を連ねて勝利を手繰り寄せた山梨学院だろう。4試合で51安打、32得点を挙げた山梨学院に、菰田以外に大柄の選手は少ない。しかし、コンパクトなスイングで京都国際の西村一毅など好投手を攻略していった。これからの高校野球の模範となるバッティングだった。
決勝までの48試合で飛び出した本塁打は10本だけ。そのうちの2本を放った田中諒(日大三)は大会屈指、貴重な長距離砲と言える。準決勝で3安打を放つなど4割を超える打率でチームをリード。日大三のトップバッター、松永海斗も思い切りのいい打撃で打線に勢いをつけた。
準々決勝で県岐阜商に敗れた横浜だが、選手たちのポテンシャルの高さは際立っていた。二塁手・奥村凌大、三塁手・為永皓のフィールディングは高校野球ファンをうならせた。また、2年生の夏から名門校の主将を任された阿部葉太は好守で成績以上の存在感を示した。
フォトギャラリーを見る
5 / 5