【高校野球】花巻東・大谷翔平「10年後はメジャーの一線級で活躍していたい」 (3ページ目)

  • 三田紀房●インタビュー interviewed by Mita Norifusa
  • photo by Sportiva

三田 もしあの試合で花巻東が勝っていれば、大谷くんと藤浪くんの立場は逆転していたんじゃないかと思ったりもするんです。あの試合をきっかけに藤浪くんはさらに成長したような……。

大谷 確かに大阪桐蔭に勝っていれば、自信はついたと思います。もしかしたら、勢いに乗って、そのまま優勝したとしても不思議ではなかった。試合もいい展開で進んでいただけに、もったいない試合でした。でも、完全に力負けでしたね。

三田 甲子園には2回出場しました。大谷くんにとって甲子園とはどんな場所でしたか?

大谷 結局、甲子園では一度も勝つことができなかったので、自分にとっては悔しい思い出しかない場所ですね。でも、逆に負けたことで練習にも力が入りましたし、結果的に自分を成長させてくれた場所でした。

三田 投手としてはもちろんですけど、一方で高校通算57本塁打のバッティングも大きな期待を集めています。この先、投手でいくのか、打者でいくのか、注目されていますが。

大谷 これまでピッチャーとしてやって来たので、この先もピッチャーをやっていきたいというのが本音です。ピッチャーとしての練習の方が多いですし、考えることも多かったですがやりがいもありました。逆にバッティングは今まで深く考えたことがありません。それがよかったのかもしれないですけど、実際にバッティングがメインになるとどうなるのか、不安があります。

三田 プロという目標が明確になったのはいつ頃でしたか?

大谷 高校に入ってからです。佐々木(洋)監督と出会い、何事も目標を持って取り組むように言われました。具体的に言うと、何年後に何位指名でどこの球団にいくのか、何球団から指名されるとかですね。そうした目標を立てて練習をやって来ました。

三田 進路についてですが、報道にもあるように日本のプロ野球かメジャー挑戦か、今の心境は?

大谷 日本のプロ野球もメジャーも、それぞれにいいところがありますし、正直迷っています。高校時代はケガもあって、自分自身、まだまだ未完成の選手だと思っています。だから、即戦力というよりしっかり育成に力を入れてくれるチームがいいのではないかと、監督とも話し合っています。どっちが今の自分に合っているのかを考えて、決断したいと思います。

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