【自転車】TeamUKYOの次なる目標は「ジャパンカップ表彰台」

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira
  • 高木秀彰●撮影 photo by Takagi Hideaki

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第91回】

 真夏の祭典「ツール・ド・フランス」が幕を下ろし、国内のロードレースはシーズン後半戦へと突入。「ツアー・オブ・ジャパン」と「ツール・ド・熊野」でUCIレース2連勝を果たしたTeamUKYOは、アジアツアー内でもポジションを大きくアップさせている。チームを率いる片山右京に今後の展望を聞いた。

(前回コラムはこちら)

Jプロツアー第10戦も制し、笑顔を見せるTeamUKYOの面々Jプロツアー第10戦も制し、笑顔を見せるTeamUKYOの面々 7月のサイクルロードレース界は、ツール・ド・フランス一色に染まった。日本人選手は新城幸也(ランプレ・メリダ)が参戦し、第6ステージで敢闘賞を獲得したことも大いに話題となった。

 レースは、チームの強靱な総合力に支えられたクリス・フルーム(チーム・スカイ)が圧倒的な強さを発揮して、3度目の総合優勝を達成。山岳賞はラファエル・マイカ(ティンコフ)、ポイント賞はペーター・サガン(ティンコフ)、新人賞はアダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ)が獲得した。また、新城幸也は53位でフィニッシュして6回目のツール完走を果たしている。

 一方、この時期に日本国内でのロードレースイベントはさほど多くないが、Jプロツアーは7月17日にシーズン第10戦の石川ロードレースが開催された。TeamUKYOからは畑中勇介、平井栄一、住吉宏太、今井勇太、ベンジャミン・プラデス、サルバドール・グアルディオラ、ロドリゴ・アラケの7名で参戦。130名中完走は69名という厳しい戦いになったが、終盤にグアルディオラのアシストを受けたプラデスがゴールスプリントを制して優勝した。

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プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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