【新車のツボ140】シボレー・コルベット、神様スポーツカーはアメリカにあり!
少しばかり旧聞に属するが、今年6月に開催されたル・マン24時間レース。一般的には事実上トヨタとポルシェの一騎打ちとなった総合優勝(LMP1クラス)の行方が注目されたが、今年のル・マンで最もアツく、劇的だったのは、じつは"GTEプロ"クラスだった。
同クラスはいわば"夢のスーパーカー選手権"ともいうべきクラスで、今年はフェラーリ488にポルシェ911、さらにアストンマーティン・ヴァンテージにフォードGT、そしてこのシボレー・コルベットという5メーカーのガチンコ激突だった。
そのレース展開は最終ラップまでトップ2台が同一周回で争う超激戦! 残り約10分時点までトップだった63号車コルベットを97号車アストンが最終ラップ直前に抜いた。しかし、コルベットも最後まであきらめず僅差のまま最終ラップ......と思った矢先、コルベットのフロントタイヤがバーストして万事休すという劇的な幕切れとなった。
今年のル・マンで歴史的な激闘を繰り広げたコルベットは、そもそもこの種のスポーツカーレースでは優勝争いの常連なのだ......といっても「アメリカ車=おおざっぱな直線番長」というカビの生えた固定観念をいまだにお持ちの向きは「ル・マンカーと市販車は別物でしょ?」と反論するかもしれない。
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