【新車のツボ118】日産エクストレイル試乗レポート (2ページ目)

  • 佐野弘宗+Sano Hiromune+●取材・文・写真 text&photo by

 もっとも、いまのSUV市場は、かつてみたいにエクストレイルひとり勝ちを許す甘い状況ではなくなっている。

 たとえば、より小さくて手頃な(ヴェゼルを筆頭とした)コンパクトSUVが大増殖したし、上級クラスから階級ダウンしてエクストレイルにブツかってくるハリアーもある。しかも、SUVの市場規模がかつてとは比較にならないほど拡大して、エクストレイルのような"タフギア"を必要としないライトユーザーが大量流入したことも大きい。


   最新の3代目エクストレイルは従来とは一転して、スタイリングはうねるような曲線基調、そしてインテリアもまるで高級セダンみたいな仕立てである。聞けば、ちょうど2代目エクストレイルの発売前後から、SUV市場は日本のみならず世界的に急拡大、かつ大変貌。昔のような泥んこ系テイストは急速にウケが悪くなったからだという。エクストレイルは今も"タフギア"をうたっているが、少なくとも見た目は、そのキャッチフレーズにはまるで似合わなくなった気もする。
 

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