2020.12.05

上村アナがパラカヌー・瀬立モニカのすごさを実感。驚異の筋力と緻密さ

  • photo by Yamamoto Raita

 

■TBSの上村彩子(かみむら・さえこ)アナウンサーが現場で取材した大会でのエピソードや舞台裏、インタビューしたアスリートの魅力や意外な一面などを伝えてくれるこの連載。今回は、東京パラリンピック・カヌー競技に出場を予定している瀬立(せりゅう)モニカ選手(23歳)にフォーカス。瀬立選手の「パラカヌー」にかける思いや、ハンディキャップを感じさせないスピードの背景に迫ります。

スポーツ番組でパラカヌー瀬立モニカ選手に取材した上村彩子アナウンサー 先日、『S☆1』の取材で、パラカヌー日本代表の瀬立モニカ選手の練習場に伺い、インタビューをしてきました。

 パラリンピックの正式競技となっているパラカヌーは、200mの直線コースのタイムを競うスポーツです。種目は、両端にブレード(水かき)がついたパドルを使ってこぐ「カヤック」と、横に浮き具をつけた艇(ふね)で行なう「ヴァー」があります。瀬立選手はカヤックに取り組んでいて、障害の程度が最も重いクラス「L1」(※みぞおちから下が動かせない)でレースに出場しています。

 瀬立選手はカヌーが盛んな東京・江東区出身。小さい時からスポーツが大好きで、バスケットボールや水泳、テニス、サッカー、陸上などたくさんのスポーツに触れてきました。中学時代からはじめたカヌーは、水上での感覚やバランスを取る難しさを「簡単にできないスポーツ」と魅力的に感じ、2013年の東京国体を目指すようになりました。

 しかし、高校1年生のとき、国体選考会前に体育の授業でケガをしてしまい、車いす生活を余儀なくされました。病院のベッドでオリンピック・パラリンピックの東京開催が決まった「TOKYO」の瞬間をテレビで見ていたのですが、まだまだその時は自分に起こったことが受け止めきれず、気持ちを保つことに精一杯の時。自分には全く関係のないことだと思ったそうです。

 退院しケガから1年ほど経った時、カヌー協会の事務局の方から「パラカヌーで世界を目指しませんか?」と声がかかりましたが、経験がある競技だからこそ難しさをわかっていた瀬立選手は、断り続けたそうです。母・キヌ子さんが「やってみたら?」と声をかけた際にも、瀬立選手は「何言ってるの!」と、声を荒げたこともあったといいます。

来年の東京パラリンピック出場予定の瀬立モニカ選手