上村アナの先輩は五輪メダル候補。高跳び博士・戸邉直人のオタクな日常 (2ページ目)

  • photo by Yamamoto Raita

 戸邉先輩は、中学でも高跳びで全国優勝をしていた地元では有名な選手で、高校では3年生のときにインターハイと新潟国民体育大会での2冠を達成! 国体では、現日本高校記録の2m23をマーク。私の通っていた高校は、「全国大会に45回連続出場を果たした強豪校」といえるかもしれませんが、戸邉先輩のような全国区の選手から、私のように高校からいきなり陸上を始めるレベルの選手まで、いろんな力の生徒がいる陸上部でした。

世界陸上での活躍に注目が集まる戸邉直人 photo by AFLO世界陸上での活躍に注目が集まる戸邉直人 photo by AFLO 現在身長194cmの戸邉先輩は、当時すでに190cmあって足が速く、高跳びの練習の合間に短距離選手のトレーニングにも参加していました。現在の100mのタイムはなんと10秒90。そのスピードは高跳びの助走に生かされています。

 戸邉先輩は闘志ギラギラ&がむしゃらな陸上部員ではなく、テスト期間で部活が休みの時や自主練の時、ひとり黙々と練習していた姿が印象に残っています。高校時代から自分に足りないものを見つけて、課題を改善する練習メニューを考える能力が秀でていました。自分で考えて、自分で分析をして競技と向き合うアスリートで、その姿勢は今も変わっていません。

「自分で練習メニューを考える時間がすごく好き。筑波大学の陸上部は自分で考えてトレーニングをする。それが自分に合っていると、高校時代に気づいた」と言う戸邉先輩に、走り高跳びの魅力を聞くと、熱く語ってくれました。

「無重力感、浮遊感。それをずっと追い求めている。高く跳べば跳ぶだけ無重力を感じられる。本当にいい跳躍ができると、バーの上で止まっている感覚が味わえる。道具を使わずに自分の足で無重力感を味わえるというのはすごく楽しい」

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