SASUKEワールドカップを日本で開催 「サスケくん」森本裕介が海外勢を見て覚悟したこと (2ページ目)

  • 大野智己●取材・文 text by Ohno Tomoki

――世界大会への出場経験豊富な森本さんだからできるアドバイスも多かったのでは?

森本 そうですね。世界戦への心構えとか、たとえミスをしても平常心を失っちゃいけないとか。海外で戦ってきて重要だと思ったことは事細かに伝えていきました。

――そもそも日本代表のプレッシャーもありますよね。

森本 はい。何より今回はSASUKE発祥の国・日本で開催されるわけですから負けるわけにはいかない。しかも団体戦なので個人でミスしたら全体に迷惑をかけてしまう。プレッシャーは仕方ないです。でも決して暗い雰囲気にはならないよう、練習中から全員でポジティブな言葉をかけあうようにしていました。おかげで、本番でミスをした際もチーム全体で落ち込むことはなかったように思いますね。

――練習はどんな感じで?

森本 メンバーの練習や動画を見て、お互い気づいたところをアドバイスしたり、エリアの攻略について意見交換したり。家族がいるメンバーもいるんですが、みんな時間を設けて参加してくれました。本番で考えることを極力減らし、事前にできることをすべてやっておくことが大事なので、十分な準備ができたかなと思います。

――本番でも指示を?

森本 参加する順番など作戦を指示したり、あと僕自身、各選手の性格や特徴をなんとなくわかっているので、それに応じてアドバイスしました。たとえば山本良幸くんは、ポテンシャルは高いんですけどほかの選手のパフォーマンスにつられて、自分のペースを崩してしまう傾向がある。そこは少し不安があったので声をかけたりしました。

 特に今回は、クリアのタイムも考慮されるんですが、無理せず確実にポイントを稼いでほしいという指示を出すなどしました。とはいえ言いすぎると疲れてしまうので、アドバイスは必要なことだけ。勝ち進むために、いかに省エネというかうまく持っていくかを考慮しました。

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