選手が別人のようになっていく。松田丈志の見た世界ジュニア選手権
「キャプテン」松田丈志の目線
アメリカ、インディアナポリスで6日間にわたって開催された世界ジュニア選手権が8月28日、幕を閉じた。日本はシニアの代表選考と同様に、この世界ジュニアの代表選考にも厳しい派遣標準記録を設定し、それを突破した13名という少数精鋭で挑んだ。
結果は金6、銀4、銅6の16個のメダルを獲得。獲得メダルランキングも、アメリカ、カナダに次ぐ3位になった。日本高校記録も6つ更新した。
なかでも池江璃花子は個人3冠を達成し、50mバタフライでは日本記録、ワールドジュニア記録も更新する活躍で今大会の女子選手MVPにも選出された。 その他にも2020年東京五輪に向けて活躍が期待できる泳ぎを見せてくれた選手たちがいる。ひとりは女子個人メドレー2種目を制した小嶋美紅(こじま みく)だ。
中央が400m個人メドレーで金メダルを獲得した小嶋美紅。左が銀メダルの佐々木杏奈 小嶋は身長174cmと海外選手にも引けを取らない体と、何より勝負どころで力を発揮できること、苦手としているバタフライからでも積極的に攻めていく度胸が魅力だ。
個人メドレー4種目の中で、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形の安定感は素晴らしい。バタフライと自由形はまだ泳ぎが荒削りなところがあり、そこを修正できればまだまだ伸びていくだろう。
小嶋は初日の400m個人メドレーで優勝してから時間が経つにつれて、「私はすごいことをしたんだなぁ」という気持ちが込み上げてきたそうだ。そして200mに向けて、もう一度、あの表彰台に立ちたいと思ったという。
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