2019.12.24

箱根優勝へ駒澤大のカギを握る田澤廉。
主力選手の区間配置も考えた

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Kyodo News

箱根駅伝2020 有力校はココだ!
戦力分析 駒澤大学 編

1年生ながら、チームを引っ張る走りをしている田澤廉 2018年の箱根駅伝で駒澤大は、5区から8区まで連続ブレーキがかかる走りになって、まさかの12位でシード権を落とした。

 だが、2019年は予選上がりから3強(東海大・青学大・東洋大)に続く4位になって底力をみせた。この"4位"が持つ大きな意味を大八木弘明監督はこう話す。

「以前はよく3位以内と言っていましたが、常に優勝を狙える位置にいるということが大切。そこから落ちてしまうと、もう一回3位以内に入れるチームを作るのが大変なので、3位から落ちないチーム作りが大切だと思ってやってきました。その点で前回は、3強の一角を崩せる位置にいるということを確認できた。だからこそ、今年も三大駅伝すべて3位以内という目標を持てたし、出雲駅伝も全日本大学駅伝も2位、3位という結果を出せたのだと思う」

 10月の出雲駅伝では3区で1年生の田澤廉が、追ってきた東洋大の相澤晃(4年)や国学院大の浦野雄平(4年)という学生トップランナーと競り合い、区間記録では2位だったものの、最後はその2人を突き放してタスキを1位で渡す殊勲の走りを見せた。

 そして、4区の小林歩(3年)が区間3位ながらも区間新記録の走りで1位を堅持し、5区終了時点で駒大は、2位の東洋大に13秒差をつけて中継。最終6区で中村大聖(4年)が国学院大の土方英和(4年)に抜かれて2位になったが、予想以上に健闘したレースだった。大八木監督は「1区の山下一貴(4年)と6区の中村を入れ替えていれば勝てたレース。僕の作戦ミスです」と振り返る。

 さらに11月の全日本大学駅伝は2区まで2位という滑り出だったものの、3区は区間16位のタイムで順位を10位に下げると、次の4区も順位を上げられずブレーキになった。それでも5区、6区と徐々に順位を上げて、7区から長距離区間に入ると、田澤が区間賞獲得の走りで順位を4位に上げ、最終8区では山下が区間3位の走りで順位に上げて3位でゴールした。

 箱根駅伝のチームエントリーは、4年生4人、3年生5人と上級生が多い反面、1年生も5人という顔ぶれだ。大八木監督も「1年生で本番で使えるのは1~2名だと思いますが、夏合宿ではみんなよくやってくれて、30kmもしっかり走って上級生を刺激していた。その突き上げがチーム力を上げた」と笑顔で話す。