2019.01.30

東京五輪へ不安増。露呈した
日本女子マラソンの強化の遅れ

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Naoki Nishimura/AFLO SPORT

 今年の大阪国際女子マラソンで大会前に注目されたのは、ネクストヒロイン枠で出場した大森菜月(ダイハツ)、リオデジャネイロ五輪出場から2年半ぶりのマラソン出場となる福士加代子(ワコール)と田中智美(第一生命グループ)の3人。このうち、誰がMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)出場権を獲得するのかが焦点だった。

今大会唯一となるMGC出場権を獲得した中野円花 だが、その注目選手のひとりはスタート直後に消えた。田中が先頭集団にはつかず、第2集団についたうえ、最初の5kmで超スロースタートになってしまったのだ。

 一方、先頭集団についた日本勢は3km過ぎで4人に絞られ、10km過ぎでは小原怜(天満屋)、福士、大森の3人になる寂しい状況。ペースメーカーが25kmまで1時間25分04秒と設定どおりに引っ張るなか、大森が20km手前の給水から遅れ始め、福士は13km手前で大森と足を絡めて転倒した影響が出てしまい25km過ぎから離されてしまった。結局、福士は、30km以降に何度も立ち止まり、35km過ぎで棄権した。

 残された期待は「殻を破るレースをしたい」と臨んだ小原の走りだった。小原はペースメーカーが外れた30km過ぎからその意欲を見せたが、ついてきたファツマ・サド(エチオピア)とボルネス・ジェプキルイ(ケニア)を離せないままペースダウン。