【月報・青学陸上部】いざ夏合宿へ。充実の記録会で、それぞれの想い (4ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

「ようやく5000mで結果を出せて、本当にうれしかったです」

 これまで原監督には厳しいことを言われてきたようだが、ようやく意地を見せた感じだ。

「監督の中の僕はインカレで1500mに出ていたように、中距離のトラックランナーというイメ-ジがあると思うんです。しかも、『おまえは練習すると、すぐに故障するな』と言われていたんです。

 実際、過去3年間は故障が多くて、ケガなく夏合宿に入れたことが一度もなかった。それが悔しくて今年は絶対に夏合宿まで故障しない、その思いでここまでやってきたんです。自己ベストを連続で更新できたのはすごく大きいです。1年の時、1500mをやっているのだからスピ-ドがあるし、5000mはすぐに13分台出せるんじゃないって言われていたんです。でも、なかなか伸びなくて4年になってようやく出せた。それはやはり故障がなかったのが大きいと思います」  

 故障が多かったのは自分の練習の限界点がわからず、ついついやりすぎてしまったからだ。しかも、体のケアも若干面倒で"ふつう"にしかやらなかった。その結果、故障が続いたのだ。だが、4年になって自分の練習量を知り、練習後のケアを人の2、3倍時間をかけてやることで故障が減った。

「ここまで自分のイメージ通り。夏合宿は強くなるためのものですが、そのための準備は4年間で一番できています」
 
 茂木が目指すのは、もちろん箱根駅伝だ。昨年は10区でアンカーとして走る予定だったが直前に渡邊利典へ変更になった。同学年の一色が2区で、秋山が3区でいい走りをしていたので、自分もという気持ちが強かったが、悔しさを噛みしめて先輩を応援した。

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