大谷桃子、全米で感じたトップ選手の誇り「窮地になっても自分を疑わない」 (3ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • photo by Getty Images

 だが同時に、「チャレンジ」をテーマに掲げる大谷にとって、次のステージを目指すうえでこれほど挑戦し甲斐のある大会はない。「長いラリーは私に不利になるでしょう。でも、全米オープンのあとにしっかり練習も積んできたので、なるべく前に出たり、先に相手を走らせるボールを打っていければ」と話し、前を向く。

 最新の世界ランキングは10位。全米オープンの大会結果が反映されたもので、全米で1回戦を勝ち上がった新鋭のアンジェリカ・ベルナル(コロンビア)に抜かれ、9位からひとつ順位を下げた。「いや、もう、悔しいですよね。来年の全豪オープンにも出場したいので、全仏では絶対に勝ってランキングを上げたいです」と闘争心を燃やす。

 大谷が出会うことになるのは、ローランギャロスに棲むと言われる「魔物」か、はたまた「勝利の女神」か――。

「今回は、石橋を叩いて渡らないといけない。チャレンジする姿を、どうか見届けてください」と、メッセージを寄せてくれた大谷。ここをスタートとし、新たな自分に挑戦する25歳のプレーに注目だ。

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