2020.07.06

ブラインドマラソン青木洋子は
有森裕子の言葉で奮起「パラ五輪を目指す」

  • 星野恭子●文 text by Hoshino Kyoko
  • 吉村もと●写真 photo by Yoshimura Moto

 一方で、昨年12月の防府読売マラソンでは、3時間9分55秒の自己新を達成し、国内のブラインド女子の歴代記録で道下に次ぐ2番手にランクインしたことが自信にもなっていた。

「粘っていれば、最後はきっと勝てる」

 後半を勝負どころと位置付けた32km付近で2位に上がると、そのままゴールまで駆け抜けた。2位を確信できたのは、「フィニッシュラインを越えたときでした」と振り返る。後続の追い上げが不安で、逆に最後まで気を緩めることなく集中できた。

 フィニッシュ後、安堵の表情を見せながら、「みんなで勝ち取った結果です。これからも油断せずに、さらに高めていきたい」と意気込みを語った青木。

「みんな」とは、コーチや目の代わりとなる伴走者たちからなり、青木の競技活動を支えるグループ「チームおよ」のことだ。コーチはアテネパラリンピックの男子ブラインドマラソン4位入賞の福原良英で、練習メニュー作成や指導を担う。前向きに努力する青木の人柄もあり、伴走者も少しずつ増え、今は会社員など約30人。LINEなどで情報を共有しながら毎朝のジョギングから国内外のレースまで交代で支えている。ちなみに「およ」は彼女の旧姓に由来するニックネームだ。

「伴走者は普段の練習から私の状態を見て感じ取って判断してくれる存在。だから、一緒に食事したりしてコミュニケーションを取ることも大切。ブラインドマラソンはチーム競技なんです」