発走機についている瞬間は「死にに行く覚悟」 パリ五輪後、太田りゆの次なる目標は競輪祭での優勝 (3ページ目)

  • text by Sportiva

――「オリンピアン」と言われることは、どんな気持ちなのでしょうか。

 すごくうれしいです。だからこそ、オリンピアンとしてのプライドは持っています。オリンピックに出場したことがどれだけ価値のあるものか、東京大会で出られなかった経験も踏まえて、すごく理解できるからこそ、そこは大事に持っていたいと思っています。
強靭なフィジカルを持つ太田 photo by Sano Miki強靭なフィジカルを持つ太田 photo by Sano Mikiこの記事に関連する写真を見る

【自分を信じきりたい】

――競輪祭で勝利のポイントとなるのはどんなことでしょうか。

 周りの選手を意識しすぎず、自分の長所を生かしたレースができれば勝てると思います。警戒すべき選手は何人かいて、みんなの注意も散らばると思うんです。その間を突いていけたらいいですね。私はその人たちを気にせずやりたいと思っています。

――課題としていることがあれば教えてください。

 大事なところで獲りきれないことです。自分を信じきれていないから、ちょっとした自信のなさから微妙な動きをしてしまうことが多かったと思います。絶対に大丈夫という自信を持ったうえでレースをするのが、競輪ではすごく大事になってくると思うから、そこは課題かなと思います。

――やはり気持ちの部分が大事なんですね。

 複数でレースをする競輪は絶対に大事ですね。ナショナルチームのブノワ・ベトゥコーチにメンタルの強さをすごく強調されました。命をかけるくらいの気持ち、国を背負ってやるんだという気持ちの大切さは、今ではすごく理解できます。

――あらためて競輪祭ではどんなレースを見せたいですか。

 日本代表を引退しても、競輪選手としてやっぱり強いな、今後も楽しみだなと思ってもらえるようなレースをしたいですし、グランプリの権利争いにも名乗りを上げていきたいと思っています。そういうところも楽しみに注目してもらえたらうれしいです。

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