カーリング女子日本代表・上野美優が語るオリンピックへの想い「改めて考えさせられました」

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro

SC軽井沢クラブ
上野美優インタビュー(後編)

photo by Fujimaki Gohphoto by Fujimaki Gohこの記事に関連する写真を見る――昨季(2023-2024シーズン)は、ミックスダブル選手権(2月26日~3月3日/長野県・軽井沢)でも優勝。初出場での快挙となりました。

「私にとっては初めてのミックスダブルスだったので、自分がどこまでできるのか、というのが未知数で。そういう意味では、怖いものなしでチャレンジできた結果がいいほうに転がった感じです」

――その後、4月にはスウェーデンで開催されたミックスダブルス世界選手権に挑みました。「つらかった大会」と振り返った、日本女子代表として挑んだ世界選手権からおよそ1カ月。気持ちの切り替えはできていたのでしょうか。

「(女子の)世界選手権では調子が上がらないまま終わってしまったイメージが強かったので、怖さはありました。それでも、初戦のノルウェー戦で最後の一投をなんとか決めて勝つことができて、そこから少しずつ、楽しんでカーリングをすることを思い出しながらプレーしていました」

――そうした怖さであったり、緊張感であったりというのを、ペアを組む山口剛史選手に相談しましたか。

「改まって何か話をした記憶はありませんが、私のインタビューなどを隣で聞いていて(現状を)わかってくれているんだろうな、とは思っていました。とはいえ、世界選手権だからといって、特別なことをするのではなく、むしろ自分のショットだけに集中してみたらうまくいった部分はあったので、自分なりにうまくもがけた大会だったかなとは思います。大会ごとのアプローチの仕方の違いに気づけたのも収穫でした」

――そうした経験や収穫を手にして、いよいよ2026年の五輪に向けて重要なシーズンを迎えました。シーズン前にはパリ五輪がありましたが、それをご覧になって、ご自身の意識が高まった感覚などはありましたか。

「やはりオリンピックというのは憧れの舞台ですし、周りの方からも期待を込めて声をかけていただくことが増えました。自分でも気づかないうちに、意識はしているのかもしれません」

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