2019.12.30

生放送の「SASUKE」超難関へ、
ハンパない準備をしていた挑戦者

  • 本田雄士●撮影 photo by Honda Takeshi 協力/TBS

 
 その頃のみなとみらいは、まさにクリスマスシーズン。SASUKEのFINALステージが建ったあの場所には大きなクリスマスツリーが立っていて、右を向いても左を向いてもカップルばかり。
 
 そんななかで僕はひとり、SASUKE本番と同じ(勤務先の)IDECのウェアを着て、その上からベンチコートを羽織り、腕を組んで仁王立ちでイメージトレーニングをしました。もちろん、FINAL当日の雰囲気に慣れておくためです。当初の予定ではその場で地下足袋も履くつもりだったのですが、さすがに思いとどまりました(笑)。
 
 おかげで「12月のみなとみらいはこんなに寒いのか」「当日は海風が結構強いかもしれない」といった現場にまつわる情報をしっかりインプットでき、その上で当日と同じ時間帯にその場でウォーミングアップをして、体の動き具合などもすべて確認しました。
 
 事前にリストアップしたことを確認し終えた後、昨年実況の安住紳一郎アナが紹介してくださいましたが、余った時間で観覧車に乗ることにしました。

「観覧車の上からみなとみらいの夜景を見下ろして、完全制覇したときの気持ちをイメージしておこう」

 観覧車の順番待ちの通路も、当然のごとくカップルだらけ。そのなかでベンチコートを羽織った僕はひとりで観覧車に乗り込み、SASUKE完全制覇の瞬間をイメージし続けました。
 
 これほどまでの意気込みと周到な準備をして挑んだFINALステージですが、結果は皆さんのご存じのとおり。完全制覇に僅かに及びませんでした……。
 
 しかし、地上25メートルから見たそのときの光景は一生忘れません。そこには、赤レンガ倉庫エリアの入り口まであふれるほどの大勢の人たちがひしめいていました。挑戦が終わり、FINALステージの上から降りてくるとき、初めて僕はこんなにたくさんの人たちがSASUKEの生放送を観にきてくれていたということを知りました。スタート前、地上に立っていたときは自分の普段のルーティン通り、お客さんが目に入らないようにずっと視線を下に向けていて気づかなかったためです。