スノボ日本男子勢が躍進。筆頭は「ヤバい」ライダーを目指す片山來夢 (4ページ目)

  • 徳原 海●文・写真 text&photo by Tokuhara Kai
  • BURTON●競技写真 riding photo by BURTON

スロープスタイル予選で2位、3位の好成績を残した飛田(左)と國武(右)スロープスタイル予選で2位、3位の好成績を残した飛田(左)と國武(右) 最後に男子スロープスタイルにも触れておきたい。実は今大会では、1月のXゲームズ・ビッグエア種目で金メダルを獲得した大塚健(たける/バートン)に大きな期待がかけられていた。しかし、ハーフパイプの戸塚と同じ高校のクラスメートでもある17歳は直前のケガで出場を辞退。代わりに19歳の飛田流輝(るき/日体大)と平昌五輪にも出場した17歳の國武大晃(ひろあき/STANCER)が健闘。予選で平昌五輪金メダリストのレッド・ジェラード(アメリカ)、Xゲームズ王者のマーク・マクモリス(カナダ)というビッグネーム2人にも引けを取らない滑りを見せ、それぞれ2位、3位に食い込んだ。

 ファイナルでは飛田が7位、國武が9位と表彰台に乗ることはできなかったが、ジブセクションでキレのあるトリックを連発した飛田、ジャンプセクションでの高さと高難度の回転技が光った國武と、2人の予選の滑りは大きな可能性を感じさせてくれた。今大会はハーフパイプに主役の座を譲ったものの、やはりスロープスタイルにも逸材は多い。

 今や日本はスノーボード大国になりつつある。欧米では日本人ライダーたちがアスリートとして大きなリスペクトを受けている。彼らのさらなる飛躍によって、ここ日本でも、冬季五輪イヤーだけでなく、常時スノーボードシーンに注目が集まることが増えていくはずだ。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る