2018.02.07

カーリング女子で波乱。伏兵の日本一で
北京五輪レースは早くも大混戦

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 第35回全農日本カーリング選手権が、道立サンピラーパーク(北海道・名寄市)で行なわれた。

 決勝に駒を進めたのは、北海道銀行フォルティウスと富士急。実績やこれまでの対戦成績から、「北海道銀行の優位は揺るがないだろう」というのが大方の予想だった。

 北海道銀行は今季、さまざまなポジションを試しながら国内外のツアーに積極的に参加。日本選手権までに53試合をこなし、世界ツアーランキングは平昌五輪代表のロコ・ソラーレ北見に次いで、国内2位の36位(1月31日現在)だ。

 国内で行なわれた昨年8月のどうぎんクラシック、12月の軽井沢国際でも、ともに3位入賞。まずまずのシーズンを送ってきて、スキップの小笠原歩が「個の技術や、チームとしてのつながりはよくなった」と語るなど、一定の手応えを得てここに臨んできていた。

 対する富士急は、今季途中で大きなメンバー変更があった。これまで絶対的なフィニッシャーだったフォースの西室淳子が妊娠し、リザーブに回る。その穴を埋める形で小谷優奈の妹・有理沙がリード・バイスとして加入し、シーズン後半は、小谷有→石垣真央→小谷優→小穴桃里という新体制となった。

 ただこれは、「メンバー全員、ほとんど経験のない新しいポジションでやっている」(西室)という、まさに”急造布陣”。19試合に参加したツアーでも、5勝14敗と大きく負け越していた。

「それでも、チームとして進んでいかないといけないし、日本選手権は近づいてくる。とにかく必死だった。余計なことを考える時間もなかったですし、目の前のゲームに全力を尽くしてきた」

 決勝後の会見で、そう吐露したのはスキップの小穴だ。彼女ら富士急はある意味、開き直って日本選手権に臨むしかなかった。だが、その選手個々が「必死で試合に集中した」ことが大一番で奏功した。