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ショートトラック20年ぶりメダルへ。
応援団長・松田丈志が熱血エール (2ページ目)

  • 松田丈志●文 text by Matsuda Takeshi photo by AFLO

 その日、私は選手たちと夕食をともにし、男子選手とはお風呂も一緒に入って、大浴場で湯船に浸かりながら、それぞれの競技のことを話したり、アスリートの先輩として相談にのったりした。中でも今回の平昌五輪代表でもある渡辺啓太選手や斎藤仁美選手はよく質問をしてくれた。

松田丈志を囲むショートトラックナショナルチーム 写真提供:松田丈志松田丈志を囲むショートトラックナショナルチーム 写真提供:松田丈志
 次の日はトレーニングにも参加させてもらった。

 さすがに氷上トレーニングは一緒にできないので、参加したのはウォーミングアップを兼ねた陸上トレーニングだ。その最後に立ち幅跳びを3回連続やって、どれだけの距離いけるかという測定があり、平昌五輪代表の伊藤亜由子選手が私より遠くまで跳んでいるのを見て、そのフィジカルの強さに驚いた。

 ショートトラックのナショナルチームは、ソチ五輪後、2014年5月からヘッドコーチにカナダ人でソルトレイクシティ五輪、男子5000mリレー金メダリストのジョナサン・ギルメット氏を招聘し、2016年6月からはフィジカルトレーナーとしてアメリカ人のタイロン・ジョーンズ氏を呼んで、新たな強化体制をスタートさせたところだった。

 それまでのナショナルチームのヘッドコーチは自分の所属チームの職も兼務しているケースが多かった。そこで平昌五輪に向けて、より継続的なナショナルチームとしての強化を実現するため、専任のヘッドコーチを海外から招いたのだ。そのような改革を進めていくなかで、競技の違う私も合宿に呼んでいただき、話をさせてもらった。

 私はその時の1泊のみだったが、シュートトラックナショナルチームが、今までの自分たちを変えて進化していきたい、強くなりたい、オリンピックでメダルを獲れるチームになりたい、というエネルギーを選手からもスタッフからも強く感じた。

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