日本勢の活躍は?アジアパラ競技大会が18日に開幕 (2ページ目)

  • 瀬長あすか●文 text by Senaga Asuka
  • 吉村もと●写真 photo by Yoshimura Moto

 国立スポーツ科学センター(JISS)で直前合宿を行なった水泳は、2020年の東京パラリンピックを目指す10代選手の活躍が期待される。なかでも、日本選手団最年少の16歳、池愛理(東京成徳大高校)は、177センチの長身を生かしたダイナミックな泳ぎが持ち味だ。今大会は、100メートル自由形など6種目にエントリーしている。

 また、アテネ、北京、ロンドンと3度のパラリンピックに出場している山田拓朗(NTTドコモ)、全盲クラスの木村敬一(東京ガス)、知的障がいクラスのスイマーら、実績のある選手たちも上位争いに絡むだろう。

 前回大会で出場10選手中9選手がメダルを獲得した柔道は、ロンドンパラリンピック100キロ超級金メダリストの正木健人(エイベックス・グループ・ホールディングス)、73キロ級の高橋秀克(三功保険)らが出場し、今大会もメダル量産を目指す。

 その柔道に加え、アジア勢が強力なボッチャ、8月の世界選手権で視覚障がいタンデム(二人乗り自転車)でチャンピオンになった鹿沼由理恵(メットライフ生命保険)も出場する自転車などは、リオの国別出場枠獲得のためのポイントが与えられる重要な大会となる。
※重度の脳性まひ者もしくは四肢重度機能障がい者のためにヨーロッパで考案されたスポーツ。白い目標球に赤・青のボールを6球ずつ投げたり、転がしながら、いかに目標球へ近づけるかを競う。

 団体競技では、8月の世界選手権で4位となったウィルチェアーラグビーの金メダル獲得が期待される。東京パラリンピックに向けた強化を視野に、選手コーチともに若手中心のチーム編成となったが、アジア王者に輝くことはリオで悲願のメダルを獲得するための最低条件だ。

 ロンドンパラリンピック金メダルのゴールボール女子は、ライトの安達阿記子(リーフラス)を中心に強化に取り組んでいる攻撃力がどこまで通用するか。今大会では強者・中国から勝利をもぎ取り、来春のリオ最終予選に向けて弾みをつけたい。
※1チーム3名で戦う。目隠しを着用したプレイヤー同士が鈴入りのボールを転がすように投球し合う。自身のゴールを守りながら、一定時間内でより多くのゴールを決めたチームが勝利となる。

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