【フィギュア四大陸・ペア】「りくりゅう」ペア、圧巻の完全優勝 見せた「5年間の成長の証」 (2ページ目)
【失った自信を取り戻すために】
「今シーズンをとおして、一番落ち着いて取り組むことができました。レベルの取りこぼしがあったけど、まだまだ伸びしろはあるかなと思っています。(所属する)チーム内にアイスダンスのコーチもいらっしゃるので、毎日、『(演技が)そろっている、そろっていない』という練習や、最初のポーズからのユニゾンなどを強化してきたので(SPの演技が良かったとコーチから)言っていただいてうれしいです」(三浦)
「全日本が終了してからこの四大陸まで、今シーズンのなかで一番追い込めましたし、自信をもって仕上げることができたので、もしうまくいかなくても、逆に諦めがつくかなという考えがあったので、すごく自信をもって臨むことができました。
昨シーズンはケガがあってプログラムを育てるという感覚がわからなかったんですけど、今シーズンは春の早い段階から作り上げていって、自分たちでもプログラムが育っているなというか、作り上げているなという感覚を感じていたので、技以外でもユニゾンもしっかり合わせられていたらいいなと思うので、(演技が良かったとコーチから)お言葉をいただけたのはすごくうれしいです」(木原)
昨シーズンは木原の腰痛が悪化するなどで欠場などが続き、それまでの自信も失くすほど苦しいシーズンだったという。それでも、最終戦の世界選手権(2024年)では、フリーの自己ベストを更新して意地を見せるなど、3大会連続のメダルとなる銀メダルを獲得した。
そして迎えた今シーズンの目標は、失った自信を取り戻し、楽しくスケートをやることだという。昨年末の全日本選手権では、自分の理想を高く持ち過ぎたことで、思うような演技ができずに悔やんだ木原だが、周囲から「そんなに落ち込む必要がない」と言われ、やはりスケートを素直に楽しむことが必要だと考え直したという。
翌21日のフリープログラムは「練習でも今日以上のものができていましたし、1日だけがいいとかではなくて、コンスタントにいい演技が出せていたので、自分たちでもできるという自信を持っていました」と、高い完成度で仕上げてきた。その結果、自己ベスト(144.35点)に迫る142.59点を叩き出して、他を圧倒する完全優勝を成し遂げた。
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