羽生結弦「もらったものをもっともっと返したい」『notte stellata』の演技に見た心境の変化
『羽生結弦notte stellata 2024』に出演した羽生結弦この記事に関連する写真を見る『羽生結弦notte stellata 2024』が3月8日に開幕。昨年に続き2回目で、今回も羽生結弦の故郷である宮城県のセキスイハイムスーパーアリーナが会場だ。
出演するスケーターは、宮城に縁を持つ本郷理華や鈴木明子、競技時代から縁が深い無良崇人や田中刑事、宮原知子、ジェイソン・ブラウン。過去に羽生の振り付けを手がけたシェイ=リーン・ボーンや、スケートとフープを組み合わせるビオレッタ・アファナシバらは前回と同じメンバー。今回は、盟友でもあるハビエル・フェルナンデスも加わり、コラボレーションは女優の大地真央という出演者になった。
2011年3月11日、東日本大震災発生後の夜、避難所で恐怖と絶望を感じていた羽生が、停電で真っ暗になっていた街から空を見上げると、満天の星空が広がっていた。その輝きに希望の光を感じたという彼が、イタリア語で「満天の星」や「星降る夜」を意味する『notte stellata』と名づけたアイスショーを行なうことで、人々に少しでも笑顔になれるような「希望」を届けたいと考えたのがこのショーだ。
1 / 4
著者プロフィール
折山淑美 (おりやま・としみ)
スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。