本田真凜ら日本勢を迎え撃つ、ロシアの女子フィギュアが、おそロシア

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 フィギュアスケートの2017-2018シーズンが幕を開けた。日本勢は、本田真凜が9月15日のUSインターナショナルクラシックでシニアデビュー戦を飾るなど、平昌五輪(韓国)の出場枠「2」をかけた代表争いも気になるところだが......。その先の本戦で、代表選手たちの前に立ちはだかるだろうロシア勢からも目が離せない。

 シーズンイン直前に、ソチ五輪の団体優勝の立役者となったユリア・リプニツカヤが引退。さらに、同大会で金メダルを獲得したアデリナ・ソトニコワが今シーズンを全休するというニュースが伝えられた。それでもロシア女子は、10月20日から開幕するグランプリ(GP)シリーズで2戦に出場する選手が最多の8名と、王国ぶりは健在だ。

「女王」メドベデワだけでなく、「新星」ザギトワにも要注目だ「女王」メドベデワだけでなく、「新星」ザギトワにも要注目だ その王国をけん引するのは、世界選手権とGPファイナルを連覇しているエフゲニア・メドベデワ。まだ17歳だが、2016年の世界選手権フリーで150.01点を出して以来、ショートプログラム(SP)とフリー、トータルを合わせて、9回も歴代最高得点を更新してきた。

 昨季は、世界選手権連覇を果たしたあとの世界国別対抗戦でトータルを241.31点にまで伸ばし、歴代2位のキム・ヨナ(韓国)に12.75点差をつけている。歴代3位の記録を持つソトニコワは全休のため、今季出場する現役選手のなかでは歴代4位の宮原知子が次点となるが、その差は22.98点とダントツな状況。スロバキアで行なわれたオンドレイ・ネペラ杯でも、他を寄せつけない圧巻のシーズンV発進を決めている。

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