羽生結弦、国別SPでまさかの7位も、「日本チーム」は勝ちにいける (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 三原は、トップのエフゲニア・メドベデワ(ロシア)にこそ8点以上の差をつけられたが、2位のエレーナ・ラジオノワ(ロシア)には0.11点差まで迫って3位を確保。樋口とふたりで18点を獲得したのだ。


 その結果を受けての男子シングルは、宇野昌磨が第2グループ5番滑走。そして羽生が最終滑走と、他チームの得点を見てから臨める滑走順だった。

 それまでの最高得点がネイサン・チェン(アメリカ)の99.28点だと分かっていた宇野は、最初の4回転フリップでわずかに着氷を乱しながらも成功させると、次の4回転トーループからの連続ジャンプのセカンドを、安全策で2回転トーループにした。

「2回転になってしまったというより『してしまった』という感じです。チーム戦だとミスをひとつしただけで大きく順位を下げて迷惑をかけてしまうので。最初の4回転フリップを何とか着氷したあと、4回転トーループも降りましたけど、すごくいい状態で降りたわけではなかったですから......。跳ぼうとすれば3回転トーループも跳べましたけど、瞬間的に2回転にして、(次のジャンプで)トリプルアクセルを跳べば100点を取れてチームに迷惑をかけないな、と思いました。ただ、(結果的に)思わず逃げてしまったので、自分に負けたという気持ちもありました」

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