K−1ファイターで美容師の菅原美優。「最初は格闘技だけ」のはずが、なぜ「二刀流」の選手になったのか (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 撮影●田中亘 photo by Tanaka Wataru

美容師との二刀流

――ファイターと美容師を両立されています。一週間のうちで美容師が休みの日は?

「大体2日ぐらいですかね。火曜日がお店の定休日で、あと1日は希望が出せます。ジムのお休みが日曜日だけで、美容師は、基本は土日出勤なんです。でも、そこは大目に見てもらっていて、ジムが休みの日曜日に美容師の休みも貰っていますね」

10月には3度目の防衛戦を行なう10月には3度目の防衛戦を行なうこの記事に関連する写真を見る――ジムが休みの日曜日に美容師の休みを合わせているんですね。

「はい、そうじゃないと、1週間で1日オフの日が作れなくなっちゃうので。1年目の頃は、私はもちろん、美容室側もこんな働き方は予想外なので、日曜日に出勤していたんです。でも、リズムが掴めなくて体調を崩しちゃいました。なので、日曜日は、お休み頂けることになって、今は火曜日と日曜日の2日間が休みで、練習は、月曜日から土曜日まで、週6日ですね」

――美容室勤務とジム通い、1日のスケジュールはどのように?

「美容室に午前9時前に出勤して、午後3時くらいまで働いています。ジムでは、4時からプロ練が始まるんで、そこに参加って感じです。そのあと、美容室でミーティングとか用事あれば戻ります。練習が2部練だったらそっちに行ったりするので、家に帰るのは、夜11時くらいですね」

――かなりハードスケジュールですね。

「今、美容室に勤務して3年目なんですが、だいぶ慣れました。このスケジュールのなかで自分の時間を見つけることができるようになって。1年目は慣れるのに精いっぱいで、2年目は1つ下の新入社員の面倒を見ないといけなかったので、それに苦戦しました。3年目になってやっと落ち着いた感じです」

――美容師として働いていてどんなところが楽しいですか?

「試合を見てくれる方もたくさんいますし、お客さんと会話して、救われることも結構あります。あまり格闘技を見たことがない方の話を聞くと、格闘家からすると高度な技術だけどそんなふうに見えちゃうんだとか、自分が見ていない角度から見てくれるので意外な発見がありますね」

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