2020.01.09

オカダ・カズチカへの嫉妬、憂鬱な日々を
乗り越え、内藤哲也が2冠王者

  • 大楽聡詞●文 text by Dairaku Satoshi
  • 白鳥純一●撮影 photo by Shiratori Junichi

 1月4日と5日、史上初の2日連続で行なわれた、新日本プロレス最大の祭典「WRESTLE KINGDOM」。それを締めくくる1月5日のメインイベントで、内藤哲也がオカダ・カズチカに勝利し、「IWGPヘビー級」と「IWGPインターコンチネンタル」の両タイトルを手にした。

1月5日のダブルタイトルマッチに勝利した内藤"2冠"をかけた2日間の戦いは熾烈を極めた。1月4日のセミファイナル「IWGPインターコンチネンタル選手権」で、内藤は王者ジェイ・ホワイトと対戦。終始、ジェイの左膝への集中攻撃に苦しめられた内藤だが、最後はジェイの必殺技ブレードランナーを切り返し、逆に必殺技デスティーノからの片エビ固めでフィニッシュ。昨年9月にジェイに奪われた王座を奪還した。

 続くメインイベントの「IWGPヘビー級選手権」で、挑戦者・飯伏幸太を下した"絶対王者"オカダと相対した1月5日のダブルタイトルマッチ。前日の激闘でダメージが蓄積しているふたりの戦いは死闘になった。

 序盤、内藤は執拗にオカダの首を攻撃し、対するオカダもジェイに痛めつけられた内藤の左膝を攻める。その後も一進一退の攻防が続き、終盤のエルボーの打ち合いでは観客の声が会場に響き渡るなどボルテージは最高潮に達した。

 そして30分過ぎ、内藤の左膝を持ち上げてリングに落としたオカダは、苦悶の表情を浮かべる内藤に必殺技レインメーカーを4発打ち込む。攻撃の手を緩めずにダメ押しのレインメーカーを狙うが、内藤はデスティーノで切り返し、左膝をかばいながらスターダストプレスへ。これはカウント2で返されるも、最後はデスティーノでたたみかけて3カウントを奪った。

 これまで内藤は東京ドームでオカダに2連敗を喫していたが、3度目の正直で初勝利。試合後のマイクパフォーマンスで、2冠王者となった喜びを語った。

「日本中のお客さま、世界中のお客さま、"逆転の内藤哲也"を堪能していただけましたでしょうか。オレはこの東京ドーム2連戦のことを忘れることはないでしょう。この2本のベルトとともに前へ進みたいと思います」

 その「逆転」の言葉が象徴するように、内藤のプロレス人生は苦難の連続だった。