「大鵬の孫で貴闘力の長男」は、プロレスと総合格闘技で頂点を目指す (4ページ目)

  • 松岡健治●文・撮影 text & photo by Matsuoka Kenji

 後楽園ホールでのデビュー戦に向け、佐山は必殺技「ファイブストーリーズホールド」と「アルバトロス」を伝授することを明言した。特に、「五重塔」をイメージした「ファイブストーリーズホールド」は、体格を活かした固め技だという。新たに開発された必殺技に「ワクワクしかないです」と、納谷も胸を高鳴らせる。

 佐山をはじめとした道場関係者だけでなく、相撲の道に進んだ3人の弟たちも納谷の支えになっている。次男の幸林(たかもり)は中央大相撲部の2年生。三男の幸之介(こうのすけ)は埼玉栄高相撲部で主将を務め、四男の幸成(こうせい)は同校相撲部の1年生として兄の背中を追う。中でも、三男の幸之介はすでに大相撲入りを表明しており、来年は土俵とリングで納谷兄弟が話題をさらうかもしれない。

 そんな弟たちに刺激をもらい、いち早くプロの世界に飛び込む長男。その姿を見せたかった祖父の大鵬は2013年の1月にこの世を去ったが、納谷は「天国から、一生懸命やれよって言ってくれると思います」と笑顔を見せた。生前の祖父からもらった言葉で、最も心に残っているのは「謙虚」。おごらずたゆまず、"大鵬イズム"をリングで炸裂させる。

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