パスより走れ。今季スーパーボウル進出のカギを握る「怪物RB」たち (2ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

試合日時は現地時間。チーム名の丸数字はシード順位試合日時は現地時間。チーム名の丸数字はシード順位 この2強のうち、スティーラーズには絶対的RBレビオン・ベルが異彩を放って君臨している。今季リーグ3位のラン1291ヤードを獲得したベルの走りは独特で、ボールをハンドオフされてからすぐにスピードアップするのではなく、味方のオフェンスラインが走路を作り出すのをじっくりと待ってから一気に加速するのだ。その走りは、ある種の芸術性すら感じさせる。

 昨季のプレーオフでも大活躍したが、AFCチャンピオンシップのペイトリオッツ戦ではゲーム途中に負傷退場するという悔しさを味わった。今季ふたたび両軍がチャンピオンシップで相まみえるならば、ベルにとっては捲土重来の機会となる。レギュラーシーズンでの直接対決では接戦を落としたものの、117ヤードを獲得したベルの走りはプレーオフでもペイトリオッツにとって脅威となるだろう。

 AFCの2強に対抗できるチームを挙げるならば、昨季3勝から今季10勝へと勝ち星を大きく伸ばしたジャクソンビル・ジャガーズ(第3シード/10勝6敗)が面白い存在だ。今季のジャガーズはルーキーRBレナード・フォーネットの活躍なくして、この予想外の躍進はなかっただろう。それほどにフォーネットの貢献度は高かった。

 フォーネットは故障などで3試合を欠場したものの、今季リーグ8位のラン1040ヤードを獲得。ジャガーズで2011年以来の「1000ヤードラッシャー」が誕生したことにより、チームの1試合平均ラン獲得距離も昨季リーグ22位(101.9ヤード)から今季1位(141.4ヤード)へと大きく数字を伸ばした。

2 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る