河村勇輝がパリオリンピックへの思いを語る「スピードは絶対に負けない」「120%の力を出す」
河村勇輝インタビュー
バスケットボール男子日本代表
「史上最強チーム」の挑戦(1)
パリオリンピック出場権をかけた昨年のFIBAワールドカップ。躍進する日本代表チームのなかで、河村勇輝が最も眩(まばゆ)い光を放った選手のひとりだったのは間違いない。
とりわけ、大逆転を演出したフィンランド戦。ゲーム終盤に見せた神がかったプレーぶりは、多くのファンに強い印象を残した。
「日本を代表するポイントガードになる」ことを目標に励んできた男が、ついにオリンピックの舞台に立つ。彼にとって、オリンピックとは何なのか──。23歳の司令塔に話を聞いた。
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河村勇輝がついにオリンピックのコートに立つ photo by Hosono Shinjiこの記事に関連する写真を見る── 目標としてきたオリンピックが目前に迫っています。過去のオリンピックを振り返ると、どんなシーンを思い浮かべますか?
「やっぱり東京オリンピックの試合は、よく見ていました。ライブで見ていましたので、すごく印象深いです。あとは、ロンドンオリンピック・アメリカ対スペインの決勝戦。あの試合は録画して何回も見た記憶があります」
── アメリカ対スペイン戦で印象に残っているシーンは?
「クリス・ポール(PG/当時ロサンゼルス・クリッパーズ)が第4クォーターにドライブして点を獲って、試合の流れをアメリカに持ってきた場面があるんです。あのシーンがすごく印象的ですね。
※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)、SF(スモールフォワード)、PF(パワーフォワード)、C(センター)。
スペインのルディ・フェルナンデス(SG/当時レアル・マドリード・バロンセスト)のアリウープもすごく記憶に残っています。あと、ガソル兄弟(兄=パウ/PF/当時ロサンゼルス・レイカーズ、弟=マルク/C/当時メンフィス・グリズリーズ)がツインタワーとしてアメリカのインサイド陣相手にアドバンテージを取っていたのも、すごく印象的でした」
── アメリカとスペイン、どちらを応援していたのですか?
「コービー(・ブライアント/SG/当時レイカーズ)もレブロン(・ジェームズ/SF/当時マイアミ・ヒート)もいましたので、アメリカを応援していましたね」
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著者プロフィール
永塚和志 (ながつか・かずし)
スポーツライター。前英字紙ジャパンタイムズスポーツ記者。
Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、2006年世界選手権、 2019W杯等国際大会、また米NCAAトーナメントも取材。 他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験 もある。著書に「''近代フットボールの父'' チャック・ミルズが紡いだ糸」(ベースボール・マガジン社) があり、東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・ 篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社) 等の取材構成にも関わっている。