八村塁の活躍に宇宙飛行士も感嘆。強豪相手に今季ベストプレーを見せた (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by ZUMA Press/AFLO

 続いて2つ目のポイントは、第4クォーター残り4分強から6得点、2リバウンドと、試合の終盤に活躍できたことだ。

 今季の八村は"後半に消えてしまう"ゲームが非常に多かった。数字を見ても、第1〜3クォーターそれぞれの平均得点は3.8〜4.2点だが、第4クォーターだけは1.9点。特に11月は最終クォーターのプレー時間が激減し、ブルックスHCから「(終盤の)プレー時間が保証されているわけではない」と言われたこともあった。

 しかし、この76ers戦では前半だけで19得点を挙げながら、尻すぼみにならずに最後まで上質なプレーを継続。残り4分弱には、エースのブラッドリー・ビールが外したショットのリバウンドを押し込むなど、勝負どころで貴重な働きを見せた。その得点は八村本人もうれしかった様子で、試合後に「(第4クォーターに)ブラッド(ビール)がミスしたところを入れたり、そういうところで活躍できてよかったと思います」と、表情を崩していたことが印象深い。

 そして、この76ers戦を特別なゲームにした3つ目の要素は、ウィザーズが勝利したことだ。

 冒頭で挙げたマーベリックス戦(100-108)、ロケッツ戦(158-159)、クリッパーズ戦(125-150)、バックス戦(134-137)は、確かに八村自身は活躍したもののチームは敗戦している。キャリア初の30得点超えを果たしたクリッパーズ戦でも、大差がついて緊張感が薄れた中で点数を稼いだ印象もあった。

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