教えて麒麟・田村さん。五輪新種目「3×3バスケ」ってどんなスポーツ? (4ページ目)

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Sportiva

 もちろん、3人制もバスケットボールである以上、「高さ」は大きな武器となりますが、この独自の得点ルールのおかげで高さ以上に「ロングシュート力」が重要になります。5人制ではロングシュートが3点で、通常の2点シュートの1.5倍の価値。3×3ではロングシュートが2点で、1点シュートの2倍の価値となるわけですから。必然的にロングシュートの価値が高くなり、高さをシュート力でよりカバーすることができるんです。

 ですから多少、相手チームと実力差や身長差があっても、試合開始直後にロングシュートを連続で決めて流れを掴めば、一気にゲームを押し切るということも十分可能です。5人制よりも3×3のほうがミラクルを起こしやすい種目、と言えると思います。

 さらに、コートが屋外の場合もあるというのも、5人制との違いのひとつです。

 屋外のコートは風の影響を受けるため、ロングレンジのシュートは決まりにくくなります。天候や風の変化に対して、柔軟に戦術を変化させられるバスケIQの高さが問われます。また、風向きや風の強さなど、そのコートの特徴を知っているというのは大きな武器になるので、東京五輪の際はどこが会場になるかはまだ正式決定していませんが、ホームの日本チームに有利に運ぶのではないかと思っています。

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