第3戦、レッドブル・ホンダは得意コースで一矢報いることができるか (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by Boozy


 かつては低速サーキットと呼ばれたハンガロリンクだが、今のF1マシンのコーナリング性能を持ってすれば、曲がりくねったセクター2も中高速コーナーの連続であり、レッドブルRB16が得意とする低速コーナーだけでなく、メルセデスAMGが得意とする中高速コーナーも数多く存在することになる。

 だからこそ、昨年好走したハンガロリンクに来たからといって、無条件で好成績を期待することはできない。フェルスタッペンをはじめ、レッドブル陣営が慎重なのはそういうことだ。

「レッドブル・リンクはパワーサーキットだけど、ここはストレートが短くて去年もポールポジションを獲得し、決勝では2位になっている。だからいいレースを期待してしまうのもわかるけど、僕はそういうふうに仮定の話を考えたくない。まずはフリー走行で走って、マシンバランスを最大限にうまくセットアップしていくことだけに集中したい」(フェルスタッペン)

 レッドブルもマシンの開発やセットアップの熟成を進めることで、やがてメルセデスAMGに追いついていくだろう。

 しかし、開幕から11週間で3回の3連戦を行なう超過密スケジュールのなかでは、あっという間にシーズンが進んでしまう。ライバルとの戦いであると当時に、自分との戦い、そして時間との戦いでもある。

 ハンガロリンクでどんな成績を挙げることができるか、それはマシンのパフォーマンスにもよるし、予報されている雨を味方につけられるか否かによっても違ってくるだろう。

 ただ、それよりも大切なのは、目先の結果に一喜一憂することなく、もっと先の目標に向かって1日でも早くそこに辿り着くため、努力し続けることだろう。

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