F1注目ポイント10選。ハミルトン6冠でシューマッハの記録に王手? (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

(3)5年連続王座に君臨するメルセデスAMGの牙城は崩れるのか?

 昨年後半戦の強さを見るかぎり、今のF1における最強チームがメルセデスAMGであることに異論を持つ者は少ないはずだ。各サーキットにおける最速マシンでなくとも、ドライバーの腕とエンジニアリング能力、レース戦略などチームの総合力で、彼らはいくつもの勝利を掴み獲ってきた。接戦になればなるほど、そのチームとしての総合力は大きな意味を持ってくる。

 一方、フェラーリは昨シーズン後半からお家騒動が続いており、ようやくその決着がついたのは年が明けてからだ。チームの総合力は、メルセデスAMGに比べれば見劣りする。強いカリスマ性が消失し、さらにイタリア色が強くなった今年のフェラーリには、果たして組織的な統率力があるのかどうか。

 対して、昨年後半戦は圧倒的な車体性能を誇ったレッドブル。2017年の新規定導入時はスタートでつまずき、メルセデスAMGとフェラーリに差を開けられた。2019年規定でも、メルセデスAMGやフェラーリと比べてレッドブルは不利なのではないかと目されている。それだけに、彼らが新規定に素早く適応してマシン性能の優位性を保てるかどうかはわからない。

 2017年はシーズン序盤であっという間に問題を解決するなど、やはりレッドブルの技術力は高い。しかし、今年はドライバーが若手ふたりのコンビということもあり、やや不安も残るだろう。チーム総合力でも、ドライバーラインナップの安定感でも、メルセデスAMGの優位はそう簡単に揺らぎそうにない。

(中編)へ続く>>>

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