トロロッソ、得意コースで大失速。最大のチャンスが一転して惨敗の謎 (4ページ目)
トロロッソは起死回生を狙ってギャンブルを仕掛けたのだが...... ガスリーは13位、2ストップ作戦を採ったブレンドン・ハートレイはさらにひどく、ウイリアムズの遅いペースに抑え込まれて17位でフィニッシュ。期待していたのとはまったく違った、光明の見えない週末となってしまった。
現段階では明確な原因はわからず、「セットアップ、空力、空力センシティビティなど、あらゆる面に対して分析をしなければならない。理解すべきことは山積みだよ」とエドルスは言う。
ダウンフォース増と空力センシティブさ改善のために開発中の車体アップデートは、次戦のロシアGPには間に合わない見込みだ。パワーユニットのスペック3が間に合えば投入される可能性はあるものの、車体は現状のままで戦わなければならない。それだけに、このパッケージへの理解をしっかりと深めることが重要だ。それは、来年につながることでもある。
「空力だけでなく、車高といったようなセッティングやタイヤの使い方など、どこがどう影響して今回この戦闘力になったのか、それをしっかりと解析してこの先につなげていかなければなりません。セッティングで直せるものなのか、直せない持病のようなものなのか、セッティングで助けられるけど完全には直らないのか、それはこれから分析しなければなりません」
パワーユニット側では手の施しようがなかった週末を終えて、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは言った。これがシンガポールのマリーナベイ・ストリート・サーキット特有の何かに起因するものなのか、ハイパーソフトタイヤに起因するものなのか、それともSTR13のマシンパッケージに起因するものなのか――。
「そのへんが今回の問題の原因を紐解く糸口になると思います。(好調だったレースに比べて)コース特性が違った、スピードレンジが違った、そういったところも含めて見直していかなければなりません」
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