「猛獣だね」とドライバーたちが絶賛する史上最速F1マシンの凶暴度 (7ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 また、速さを増したぶんだけ、ドライビングは難しくなっているともいう。

 すでにテストではスピンやコースオフを喫するドライバーが幾人も見られ、新人のランス・ストロール(ウイリアムズ)やストフェル・バンドーン(マクラーレン・ホンダ)だけでなく、ボッタスやパーマー、ケビン・マグヌッセン(ハース)などもコースを飛び出している。

「間違いなく、ミスの許容度は小さくなっているよ。マシンはピーキーだし、コーナリングが速いぶん、スナップオーバーステアが起きるときの起き方も早いし、オーバーステアに反応するのもこれまで以上に大幅に難しくなっているんだ。マシンのドライビングは難しいよ。コーナーは速いし、正確にドライブすることが求められるから、今年に比べれば去年までのクルマは圧倒的に楽だったよ。僕はそういう(ピーキーで難しい)ところが好きだけどね」(ハミルトン)

「ダウンフォースが大きくなり、高速コーナーで安定しているとはいえ、ドライブするのが簡単だというわけではなくて、むしろ今までよりも少しトリッキーなくらいだ」(ボッタス)

 空力に頼る面が大きくなったことで、風向きの影響を受けやすいだけでなく、突然リアのグリップを失ってリアが流れる「スナップオーバーステア」と呼ばれる現象も起きやすい。

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