鈴鹿8耐は「ヤマハ2連覇」。リベンジ期すホンダを返り討ち (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

「最高のバイクを仕上げてくれたヤマハに心から感謝をしている。本当に素晴らしいレースだった。中須賀さんが1年かけてじっくりとバイクを仕上げ、アレックスも存分に強さを発揮した。きっと来年も、彼らはやってくれるに違いない」(エスパルガロ)

「自分にとっては8耐初勝利で、今までの人生で最高の瞬間になった。週末を通して、チームワークも雰囲気も完璧だった。このレースに向けて努力してきたチームスタッフと全関係者に心から感謝したい。また、来年もここに戻ってきたい」(ロウズ)

『最速の挑戦者たれ』を合い言葉に、連覇を目指して臨んだヤマハ・ファクトリーは、まったく隙のない強さで今年もまた8耐を制覇した。

 だが、勝者の華やかな明るさが際立つときには、敗者の影もまた、くっきりと浮き彫りになる。

 2013年と2014年の8耐を連覇し、昨年はヤマハ・ファクトリーに栄光の座を奪われたMuSASHi RT HARC-PRO.(ホンダ)は、表彰台の頂点奪還を目指して今年のレースに臨んだ。昨年は若くして現役を退いた元世界チャンピオンのケーシー・ストーナーが1戦限りの復帰を果たし、3連覇に大きな期待がかかったが、ストーナーが走行中にマシントラブルで転倒し、あえなくリタイアとなった。

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