2015.02.06

【F1】どこが優位?開幕前テストから読み解く各チームの現状

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 2月1日、スペイン最南端のヘレスサーキットに8チームのニューマシンが出揃い、2015年のF1開幕前テストが始まった。

 昨年はメルセデスAMGが圧倒的な速さでシーズンを席巻したが、今年のヘレスの主役はフェラーリだった。レッドブルからフェラーリに加入したばかりのセバスチャン・ベッテルが初日のトップを飾ったのを皮切りに、4日間のうち3日間のトップタイムをフェラーリが記録。唯一ザウバーにトップを譲った3日目も、2番手タイムを記録している。巡航ペースを見ても常に上位にあった。

ヘレステストでトップタイムの走りを見せたフェラーリ もちろん、昨年型からほとんど変化のないマシンで走るザウバーが好タイムを連発したことからも分かるように、テストでのラップタイムはパフォーマンスのすべてを物語るものではない。

 特筆すべきは、フェラーリのコース上での動きがスムーズで安定したものになっているという点だ。昨年のフェラーリはパワーユニットのマネジメントに苦労し、加速・減速で危うい挙動を見せることも少なくなかった。コーナーへのターンインでも挙動が安定せず、ドライバーが限界ギリギリまで攻めることができなかったのだ。

 フェラーリがF1で唯一、フロントサスペンションに「プルロッド式」という特殊な脚回りを採用していることもその一因になっていた。昨年フェラーリに加入したばかりのキミ・ライコネンは1年を通してその対応に苦労していたが、2015年型SF15-Tでは、その問題が解消されて軽快な動きになっていた。両ドライバーの表情を見ても、マシンの進歩は明らかだ。

「去年僕らが苦しんだ箇所はきちんと改善されているし、ポジティブなスタートが切れたよ。去年の最終戦時点と比べてもパッケージ全体が大きくよくなっている。もちろん、まだこのクルマは生まれたばかりだし、やるべきことは山積みだけどね」(ライコネン)