2014.01.06

【F1】大変革の2014シーズンは何が変わるのか?

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by Renault Sport

 2014年、F1はいよいよ大変革の年を迎える。

「60年続くF1の歴史上、最大の変化のひとつ」とパドックで囁かれるほど、2014年のF1はドラスティックに変わる。マシンもドライバーもレースも、すべてが大きく変わろうとしている。まさに予測不可能だ。

 その最大の理由は、パワーユニットの変化によるものだ。

 エンジンは2.4リッターV8から1.6リッターV6に小型化される。そこにターボチャージャーが追加され、さらにはブレーキやターボ熱から発電するハイブリッドシステムも導入される。マシン後半部分に搭載されるパワーユニットが、単なるエンジンではなくなり、エンジンとターボと電気を絡めた極めて複雑なシステムへと変わるのだ。「未だかつて、こんなに複雑なシステムでレースが行なわれたことはない」とあるエンジン関係者は語る。

エンジンは2.4リッターV8から1.6リッターV6に小型化されターボチャージャーを追加 これによってF1マシン全体が変わる。

 マシン後方のパッケージングが難しくなり、新たに導入される空力規制と合わせて、マシンの空力性能は低下を余儀なくされる。空気でマシンを地面に押さえつける力は減り、マシンの挙動は不安定になるのだ。

さらにターボエンジンとなることで、トータルの馬力は変わらなくても(ハイブリッドと合わせて約750馬力)、低回転域のトルクが増大。加速時に駆動輪のリアを押さえつけるのが大変になる。

 それに合わせてタイヤも硬くなり、グリップレベルはさらに低下する。

 当然、ドライビングも変わることになる。

 F1ドライバーたちはすでに昨年から、マシン挙動を忠実に再現したシミュレーターでその新しいドライビングへの適応を進めてきている。

「クルマはダウンフォースが減り、タイヤは硬くなる。その一方でトルクは太くなる。2014年のクルマはこれまでとはかなり違ったものになるし、路面にパワーをうまく伝えるのは大変だろう。ドライビングミスも犯しやすくなる。コース上では面白いバトルが展開されることになるはずだ」

 F1界でも随一の正確性を誇るマクラーレンのシミュレーターで2014年型マシンをいち早く体験したジェンソン・バトンは、そのフィーリングをこう説明している。