【F1】ドライバー絶賛。「世界最高のサーキット」鈴鹿の魅力とは (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 タイヤ交換をしたベッテルは、あっという間にグロージャンとの差を詰めると、41周目のメインストレートで鮮やかに抜き去った。

 それは奇跡でも何でもなく、狙い通りの逆転劇。レースを退屈にするとブーイングされるほどのベッテルとレッドブルの強さは、本物だった。

 決勝日の鈴鹿には、8万6000人のファンが詰めかけた。確かに昨年よりも少なく、グランドスタンドにはやや空席もあったが、鈴鹿の醍醐味が味わえる"通好み"のインフィールドセクションのスタンドはびっしりと埋まっていた。日本人ドライバーも日本のメーカーも走っていないというのに、この数字は凄まじいものがある。それに、F1ドライバーたちは、その声援を、観客数の何倍にも感じられたことだろう。

「鈴鹿では4回目の優勝だけど、本当に素晴らしいね。みんなの応援に心から感謝しているし、僕はいつも感動で圧倒されそうになる。もう来年の鈴鹿でのレースが楽しみでしょうがない」(ベッテル)

 こうして最高の3日間の幕が閉じた。


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