【競馬予想】函館記念は10年連続で万馬券 今年「穴」をあけそうな狙い目の2頭は? (2ページ目)
近走を見ると、今年に入ってから1月のGⅢ小倉牝馬S(小倉・芝2000m)7着、3月のGⅢ中山牝馬S(中山・芝1800m)10着、4月のGⅡ阪神牝馬S(阪神・芝1600m)11着と成績は冴えないが、昨年に勝った五稜郭Sも、その前走のGⅢ福島牝馬S(福島・芝1800m)での14着(レース中の不利あり)からの一変だっただけに、気にする必要はないだろう。
昨年のエリザベス女王杯以来、ずっと牝馬限定戦を使っていたが、今回は牡牝混合のこのレースを選択。先週、条件的には悪くないGⅢ府中牝馬S(東京・芝1800m)もあったが登録すらせず、ここ1本に絞ってきた。陣営としても勝負の一戦になりそうだ。
【もう1頭の「狙い目」は?】
もう1頭は、ボーンディスウェイ(牡6歳、美浦・牧光二厩舎)を推す。
同馬の父ハーツクライの産駒は、前述のように「函館・芝2000m」と相性がいい。このレースでも2019年にマイスタイルが勝利し、2022年にスカーフェイスが3着。さらに、ジャスタウェイ産駒で孫世代のアドマイヤジャスタは、2020年に15番人気で勝利している。
ボーンディスウェイは函館だけでなく、札幌も含めた北海道シリーズは初出走。これは逆に「狙い目」と言える。昨年のオクトーバーS(東京)では6番人気で勝利するなど、全5勝のうち4勝が2000mだ。
そのほか、2022年のGⅡ弥生賞ディープインパクト記念(中山・芝2000m)は9番人気で3着、今年のGⅢ中山金杯(中山・芝2000m)は8番人気で3着に入っているように、人気薄で激走する傾向もある。近3走は7着、8着、5着とパッとしないだけに、今回もそれほど人気にはならないはず。それを逆手に取って狙うのもいいだろう。
以上、今年の函館記念は、ハービンジャー産駒キミノナハマリア、ハーツクライ産駒ボーンディスウェイの2頭に期待する。
著者プロフィール
平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)
主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide
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