安田記念で注目の血統はディープインパクト系 期待大はキズナ産駒とロードカナロア産駒 (2ページ目)
安田記念とロベルトの相性も良好で、2008、09年と連覇したウオッカ(父タニノギムレット)、2012年の勝ち馬ストロングリターン(父シンボリクリスエス)、2015年の勝ち馬モーリス(父スクリーンヒーロー)がロベルトの直系だ。さらに、キズナの母の父ストームキャットも大きなポイントのひとつ。前述のダノンキングリーやサトノアラジン、2013年の勝ち馬ロードカナロアの母の父で、2018年の勝ち馬モズアスコットの母系の奥にもその名を見せる。つまりパラレルヴィジョンは、近年の安田記念勝ち馬と多くの共通点を持つ血統構成となっているのだ。
同馬は、前走のGⅢダービー卿チャレンジトロフィー(中山・芝1600m)で重賞初制覇を果たした。GⅠ出走は今回が初めてで実績はやや乏しいが、3歳4月のデビューから2連勝したあと、なかなかオープンに上がれないながらも、デビューから8戦連続で1番人気に推されていたように高い素質を見込まれていた。
昨秋はダートでも勝利して万能ぶりを見せたが、ついに素質開花となったのは初のマイル戦出走となった2走前のニューイヤーS(中山・芝1600m)。3、4番手から抜け出して1分32秒3の好時計で快勝した。そして前走のダービー卿チャレンジトロフィーも、完全に抜け出した2着馬エエヤンに1頭のみで襲いかかり、ゴール前鋭く伸びて差し切った。
これでマイル戦は2戦2勝となり、東京の芝コースも3戦して2勝、3着1回と安定した走りを見せている。鞍上がクリストフ・ルメール騎手というのも心強く、3連勝で一気にGⅠを制覇することに期待する。
【牝系が超一流のロードカナロア産駒も期待】
もう1頭はレッドモンレーヴ(牡5歳、美浦・蛯名正義厩舎)を推す。この馬は母の父がディープインパクトで、父は2013年の勝ち馬ロードカナロア。パラレルヴィジョン同様、このレースに縁のある血統構成となっている。
牝系は超一流で、祖母がGⅠオークス(東京・芝2400m)、GⅠ天皇賞・秋(東京・芝2400m)を勝ったエアグルーヴ。また、近親にルーラーシップ、ドゥラメンテといったGⅠ馬がいる、日本を代表するファミリーの出身だ。
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