マーメイドSで穴党記者が激推しする2頭 荒れる重賞で「軽ハンデ馬の激走が目立つ」 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 ヘニーヒューズ産駒の同馬の半兄、ゴールドハイアーはダートのオープンクラスで奮闘中。ゴールドエクリプスは父がドゥラメンテに変わって、芝路線での活躍が見込まれています。

 同馬を管理する大久保龍志厩舎の谷口辰夫調教助手も、『乗り味はすごくいいんですよ』と素質を高く評価しています。

 また、これまでの勝ち鞍は、新馬戦と長期休養明けだった4走前。以前は、体質面や精神面から続けてレースを使われると成績を落とすところがありましたが、ここ2戦はそうした課題を克服。3走前からコンスタントに使われていますが、前々走が2着、前走が1着と好結果を残しています。

 その後の状態についても、谷口助手は『調教の動きもいいので、状態は上がっていると思います』と好調をアピール。ハンデも51kgと魅力。一発あってもおかしくありません」

 奥田記者が推奨するもう1頭は、ビジン(牝4歳)だ。

「前走の3勝クラス・サンシャインS(4月16日/中山・芝2500m)を勝って、オープン入りを決めました。今回は昇級初戦となりますが、重賞出走は2度目。3走前のGIII愛知杯(1月14日/中京・芝2000m)に格上挑戦し、初重賞ながら7着と善戦しました。

 全4勝中、3勝をダート戦で挙げていますが、デビューは芝。管理する武英智調教師には当時から、『将来は芝の長いところで』という活躍のイメージがあったと言います。

 ただ、競馬にいってかかるため、まずはダートで砂をかぶせて競馬を覚えさせる、というプランでここまでやってきました。その効果から、徐々に心身ともに充実。武英智調教師も『見た目もいいですし、成長して体幹がしっかりしてきました。ここにきて、グングンよくなっていますね』と、確かな手応えを感じているようでした。

 折り合い面に進境を見せてきた今は、番手での競馬もできるようになって、好位から抜け出すレースができるのは、内回りの舞台でプラス。ハンデも53kgと手頃で、大駆けの可能性を大いに秘めています」

 波乱必至の牝馬のハンデ重賞。今年のレースで激走を果たすのはどの馬か。それが、ここに挙げた2頭であっても不思議ではない、

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